皆様ノーザンホースパークマラソンはご存じでしょうか
私のようなデブで不健康な人間には関係ない行事なのですが、ノーザンホースパーク内で行われるマラソン大会です。自分も何度かノーザンホースパークには来訪しているのですが、あの環境でのランニングは自然豊かで楽しそうですね。

今回の話はマラソンではありません!このノーザンホースパークマラソンにおいて、大抽選会というものがあります。賞品はメロンであったり、地元の物産などから、コンサドーレ札幌や日本ハムファイターズの観戦チケットなどがあります。いいですねぇ。
ただしそれだけで終わらない抽選会。なんとその賞品の中に一口出資権というものがあります。そう、抽選で当たった人に無条件でその馬の出資権利を与えるというものです。マジかよ。そんなんアリかよ。ちなみに今年の「大会のお楽しみ『一口出資権』のご案内」には以下のような記載があります。
2/15(土)に行われた『デイリー杯クイーンC』では、エンブロイダリー(牝3、森一誠厩舎)が勝ち、一躍桜花賞候補に名乗りを上げました。
エンブロイダリーは、ノーザンホースパークマラソン2024前夜祭のじゃんけん大会の対象馬でした。
過去にはタスティエーラ、リスグラシュー、ハープスターなど名だたるGⅠ馬も、お楽しみ抽選会やマラソン優勝副賞で贈呈実績があります。当たり前ですが、エントリーしなければ当選の可能性はありません(笑)
皆様のエントリーをお待ちしております!※2025年大会の対象馬情報は後日HP上で発表いたします。
※前夜祭は定員に達したため締め切りました。

エンブロイダリーは記載の通りクイーンCで重賞勝ちすると、今年の桜花賞で阪神JF優勝馬のアルマヴェローチェを競り落とし、桜花賞候補どころか桜花賞馬になりました。ま、マジかよ…エンブロイダリーはこれの対象だったのかよ…しかもタスティエーラ、リスグラシュー、ハープスターまで…これガチなやつだ…
そう、このノーザンホースパークマラソンでの一口出資権対象馬は、かなり牧場側から期待されている馬が選ばれているようで、一口馬主界隈ではこの対象馬に愛馬が選ばれるかどうかも1つのイベントになりつつあります。
そして、今年の対象馬は以下の6頭だそうです。
- クラックショット(キャロットクラブ)牡
父/アドマイヤマーズ
母/スウィートショット
(母の父/Trappe Shot)
栗東 清水久詞 厩舎 - ギャニミード(キャロットクラブ)牝
父/ドレフォン
母/シーリア
(母の父/キングカメハメハ)
美浦 木村哲也 厩舎 - レダアトミカ(キャロットクラブ)牝
父/リアルスティール
母/アトミカオロ
(母の父/Orpen)
美浦 上原佑紀 厩舎 - アストロレガシー(シルク・ホースクラブ)牡
父/リオンディーズ
母/ルナステラ
(母の父/ディープインパクト)
栗東 武英智 厩舎 - サンセリテ(シルク・ホースクラブ)牝
父/コントレイル
母/スウィートリーズン
(母の父/ストリートセンス)
美浦 鹿戸雄一 厩舎 - オーロアルジェント(シルク・ホースクラブ)牝
父/シルバーステート
母/キューティゴールド
(母の父/フレンチデピュティ)
栗東 高野友和 厩舎
そう!なんと自分の出資馬・オーロアルジェントがノーザンホースパークマラソンの対象馬になっていたのです!
確かにオーロアルジェントは、募集時には小柄な馬体などが理由で一次募集では無風、最終的には1.5次募集で満口になった馬でした。しかし、その後入厩したノーザンファーム空港で一気に成長を遂げ、現在は育成厩舎の中でもかなり高い評価を受けていると耳にしています。
他の対象馬についての詳細は分かりませんが、オーロアルジェントの近況だけに注目すると、シルクやキャロットの中でも期待度の高い馬がこの抽選会に選ばれているという見方には、なんとなく説得力があるように感じます。……ていうか、そうであってほしい!!(祈)
そんな中で、ふと疑問が浮かびました。
「過去のノーザンホースパークマラソンの対象馬は、どんな成績を残しているのか?」
有名どころではエンブロイダリー、タスティエーラ、リスグラシュー、ハープスターといった名前が挙げられていますが、他の対象馬たちはどうだったのか?
気になったので、さっそく調べてみることにしました。POG的にもヒントになるかもしれませんし、過去の傾向を知っておいて損はないはずです。
過去の馬を調べてみる
調べてみたところ、ノーザンホースパークマラソンの抽選対象馬には、大きく分けて3つのグループがあることに気付きました。名称はあくまで仮のものですが、ここでは以下の3つのカテゴリに分けて説明します。
- マラソン
- 抽選会
- オンライン
1. マラソン
こちらは、ノーザンホースパークマラソンのハーフ&トレイルラン男女総合優勝者に贈与される一口出資権の対象馬です。男女別にそれぞれ馬が選ばれているようですが、「男性=牡馬」「女性=牝馬」といった明確な対応関係はなさそうです。どの馬がこの対象になるかは大会当日にならないと公表されないようです。
2. 抽選会
こちらは、マラソン大会の参加者全員が対象となる抽選会やじゃんけん大会で贈与される一口出資権の対象馬です。先述のエンブロイダリーもこの枠で提供された馬です。ちなみに、じゃんけん大会はマラソン当日だけでなく、前夜祭でも実施されているようなので、このカテゴリーは比較的幅広い意味合いを持っています。
3. オンライン
現地に行けない人向けのオンライン企画で、アプリを使ってGPSでハーフマラソン(走っても歩いてもOK)を完走することで参加できる抽選会にノミネートされた馬です。北海道まで行けない人も多い中、参加のハードルが下がるのはありがたいですね。なお、このオンライン枠はコロナ禍以降に新設されたもので、2019年以前には実施されていなかったようです。僕も来年から参加してみようかな…
これらを踏まえると、先ほど挙げた6頭のうち、アストロレガシーとギャニミードは『ノーザンホースパークマラソン2025 ONLINE』の参加者特典として提供された「オンライン」枠の対象馬であることが分かりました。残りの4頭は「抽選会」枠に該当するようです。「マラソン」枠の馬については、前述のとおり大会当日まで発表されないため、現時点では不明です。
なお、今回これらのグループ分けをベースに、対象馬をExcelでまとめてみました。データは可能な限り集めましたが、抜けや漏れがある可能性もありますので、その点はご容赦ください!(ちなみに2020年はコロナの影響でイベント自体が未実施でした)


データからわかること
今回の調査で、対象馬の詳細が判明した2016年から2024年までの馬は全68頭でした。そのうち、勝ち上がった馬は46頭で、勝ち上がり率は約67%にのぼります。シルクやキャロットにおける各世代の平均勝ち上がり率が概ね50%前後であることを考えると、これは平均を大きく上回る優秀な成績と言えるでしょう。
さらに、OP(オープン)クラス以上のレースで勝利を挙げた馬も13頭おり、これは全体の約19%に相当します。つまり、ノーザンホースパークマラソンに関連する対象馬からは、約5頭に1頭の割合でOP馬が誕生していることになります。この数字は、繰り返しになりますが「OP以上のレースで勝利した馬の割合」であり、非常に高水準であると言えます。良い意味で“異常値”とも言える結果です。
また、先に分類した3つのグループにおける勝ち上がり、勝率などの差はあまり見られませんでした。いずれのグループも概ね安定した成績を残しており、総合的に見て「まずまずの数値」が出ていることが確認できます。
もちろん、未勝利のまま引退する馬も一定数存在するため、「必ず勝ち上がる」とまでは言えません。しかしながら、平均よりも高い確率で勝ち上がる傾向があるという点は見逃せません。そして、データからも「ここに選ばれた馬は特別な存在となる可能性が高い」との示唆が得られたのは、非常に興味深い結果と言えるでしょう。
まとめ
今回は、自分の出資馬であるオーロアルジェントが、ノーザンホースパークマラソンの抽選会賞品として「一口出資権」の対象に選ばれたことをきっかけに、このイベントについて詳しく調べてみました。
X(旧Twitter)では、「自分の出資馬がノーザンホースパークマラソンの賞品に選ばれた!」という投稿をよく見かけていたのですが、実際にデータを掘り下げてみると非常に興味深く、多くの出資者がこの出来事を喜ぶ理由もよく分かりました。一口馬主界隈では、もはやこの抽選イベントがちょっとした“春の風物詩”のようになっていることにも納得です。
そして、何よりも自分の出資馬であるオーロアルジェントが、牧場から高い評価を受けてこうした機会に選ばれたことは、出資者として本当にうれしい限りです。これからも彼の成長を楽しみに、応援しながら見守っていきたいと思います。
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